1970年代から雑誌、広告、漫画、絵本、文筆と多岐にわたり仕事をこなしたイラストレーター/デザイナーの安西水丸。時代を彩った膨大なその作品群から、彼のライフワークと言える書籍装幀の仕事をデザインの観点から研究したのがこちら。キャンバス・構図・モチーフ・線・色・文字・視点・顔。8つのテーマを設け、アートディレクター水口克夫氏と駆け出しデザイナー兼イラストレーターのオザキエミさんによるラフな対話形式のもと、その作品の魅力と意図を探っていきます。とかくセンスや作家性のみで語ってしまいがちな安西水丸のデザインワークの前提、その基礎にはどんな考えがあったのか。リアルタイムでその仕事に触れてきた世代はもちろん、デザインやイラストを志望する若い世代にも興味深いであろう切り口の一冊です。取り上げられる48冊のほか巻末には170冊以上の装幀・装画本を掲載。